The Byrds / Fifth Demension

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米フォーク・ロックの雄、バーズの3作目(66年発表)。それまでオリジナル曲のほとんどを書いていたジーン・クラークが脱退し、本作は基本的にクラーク以外の4人で制作されました。

サイケデリック音楽の先駆けともいえる“Eight Miles High”や、カントリー・ロック調の“Mr. Spaceman”、ブルース・ロック風のインスト“Captain Soul”など、バンドの先進的な側面が見られる一方で、“Wild Mountain Thyme”や“John Riley”などトラッドのカバーもあり、全体的に従来のフォーク・ロック的な雰囲気も残しています。アルバムとしては、少なからずとっちらかった印象を受けますが、新しい段階へ進もうとするバンドの意思は伝わってきます。

当時バンドのメンバーは、インド音楽やジョン・コルトレーンの楽曲・思想に影響を受けていたそうですが、本作でジム・マッギン(ロジャー・マッギン)は、ギターによる不協和音ぽいフレーズやシタール風の奏法など、後にラーガ・ロックと呼ばれるような表現手法をいち早く実践しています。

ちなみに“Eight Miles High”と“Why”(本アルバムには未収録、シングル曲)は、初期テイクが既に65年12月に録音されており、リマスター盤にはボーナストラックとして収録されています(どちらもジーン・クラーク脱退前に書かれた曲で、彼を中心に作曲&レコーディングされたようです)。

また本作では、前2作のアルバムではそれほど目立っていなかったデヴィッド・クロスビーが、“Eight Miles High”や“I See You”で作曲に携わり、“What's Happening?!?!”を単独で書き上げるなど、その頭角を現してきています。

ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』やビートルズの『Revolver』等と並んで、結果的にサイケデリアの幕開けを告げることになったアルバムの1つだと思いますが、初期の段階から、音楽における空間的広がりを追求していたバーズにとって、それは必然だったようにも思えます。



満足度:
 ★★★★☆




“I See You”






“Eight Miles High”






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